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機材の仕様はメーカーに問い合わせないと分からない時もある 〜VP-42Hに黒が入る条件〜

ライブ配信をする上で、機材の仕様を理解しておくことは非常に大事です。理解せずに使うと思わぬ事故に繋がり、またトラブル時にもリカバリーすることができません。

では、どう仕様を理解するのか。私は実際に触り、マニュアルを読み込むようにしてきました。しかし、それだけでは分からない仕様もあるようです。メーカーに聞いて初めて分かる情報がある、そう痛感した経験が最近ありました。

今回はそんなお話をご紹介します。

VP-42Hのマニュアルにはない重要仕様

私がいつも使っている機材に「Roland VP-42H」があります。これは入力した映像を自由に配置・合成できる機材です。私のオンライン配信では非常に重要な役割を果たしている機材です。

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ただ、VP-42Hの弱点に「黒が入る」ことがあります。映像を切り替える際に、一瞬黒い映像が入ってしまうのです。できれば無くしたい黒ですが、マニュアルに記載もないので止むを得ないと思っていました。

ところが、メーカーのRoland社に問い合わせた所、黒が入る4つの条件があることが分かりました。この重要な情報は、なんとマニュアルには記載がないそうです。

VP-42H 映像切替時に黒が入る条件
・切替前後で共通のレイヤーがenable
・切替前後でそのレイヤーがサイズ変更が発生しないこと
・切替前後で各レイヤーのソース変更が発生しないこと
・切替前後でキーのパラメーターの変更が切替前後で発生しないこと

こういった情報もオープンな情報としては公開されていないのだなと、個人的には驚いた一件でした。

追加の条件もあった

実はこれだけではありません。検証の結果、更に追加の条件があることも分かりました。とっても細かい話なのですが、こんな条件です。

・レイヤー1のKeyをenabledにした時、シーン切替時にレイヤー2〜4には黒が入る。この時、レイヤー1のパラメーターが前後で同じであれば、レイヤー1のみ黒は発生しない

・レイヤー1のKeyをdisabledにしたとき、Motion Scene SwitchがMotinoの場合のみ黒は入らない(Black、Fadeは入る)。

これはサポートの方も把握していない条件で、実際に試す中で分かったことでした。問い合わせるだけでも解決しないのだな、ということは印象的でした。

まとめ

ライブ配信の機材は仕様を把握することがとても大事です。事前に必ず仕様を確認すべきですが、分からない点はメーカーに問い合わせることも重要です。ただし、時にはその回答だけでなく、自身の検証結果もより大事な情報だと思います。

マニュアル、サポート、自身の検証結果を踏まえて、機材の仕様は確認していきましょう!

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