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ZoomにBGMをポン出しする方法を検証中

今回のテーマはZoomでの音楽再生です。

オンラインイベントなどでは、BGMを再生したいシーンも多いと思います。ですが、ZoomのBGM再生は意外と複雑で、考えるべきことが多いです。

検証の結果、「これでイケそう」という方法が見つかりましたが、一部制約があったり、OSによって状況も異なるようです。まだ検証途中ではありますが、分かったことをご紹介していきます。

この記事は2021/11/17に定期購読マガジンで公開した記事を再編集したものです。多くの方にご覧いただいているため、無償公開することとなりました。最新の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。

マイク入力だと2人までしか話せない

ZoomにBGMを流し入れる。単純に「マイクから入れれば良いのでは?」と思うかもしれません。BGM用のPCを用意し、そこにオーディオ・インターフェイスなどを繋げる形ですね。

更にBGM用の音声は「オリジナル音声」にしておけば、ノイズキャンセルもされません。滑らかなBGMを入力することができます。

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確かにこれでもBGMの再生はできます。しかし検証の結果、この方法では会話できる人数に上限が発生することが分かりました。

私の検証では、4人以上が話始めるとどれか一人の音声が消されてしまいます。これはBGM用含めて4人以上です。つまり、BGMと同時に話せるのは2人までとなります。

今のところどのマイクが消されるのかのルールは分かっていません。ただ、私が試した時はBGMのマイクが優先的に消されてしまいました。いずれにしろ、Zoomで実質2人までしか話せないのは、なかなか現実的ではない状況ではないかと思います。

音声共有だと消えない?

Zoomにはもう一つ音声を入力する方法があります。それは画面共有機能を使った音声の共有です。

画面共有には様々な種類があり、その中には「コンピューターオーディオ」があります。これを使うことで、パソコンの中で流れる音声をZoomに共有することができます。

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検証の結果、少なくともMacであれば、6人程度が同時に話しても誰かのマイクが消えないことが分かりました。この方法をうまく使えば、複数人が話しながらでもBGMを流すことができそうです。

Windowsはというと、検証ではBGM音声が消える結果となりました。ただ、検証は複数の端末から同じ私の声を入力したため、その影響の可能性もあります。そのため、Windowsの結論はもう少し検証を深めてから出したいと思います。

音声ルーティングでBGMを流す

問題はどのようにMacのコンピューターオーディオに音声を流すかです。単純にBGMファイルを再生すれば音声は入ります。ただ、円滑な切替・操作を考えると、「LiveTrak L-8」のようなミキサーからポン出しをしたいところ。

「Sound Pad」でBGMのポン出しもできるLiveTrak L-8

検証の結果、Mac内で「Zoom Audio Device」にルーティングすればが、先程の画面共有で音声が入力できることが分かりました。これはZoomがMac用に使う仮想オーディオデバイスです。

<補足>
WindowsはOSとしてデスクトップ音声をサポートしています。しかし、Macにはその機能がないため、通常は色々と音声をルーティングする必要があります。それは自動で行なっているのが、この「Zoom Audio Device」です。

具体的には、LiveTrak L-8からUSBまたはオーディオケーブルMacへ入力。Macではアプリ「Ladio Cast」を使い、音声をルーティングします。あとは画面共有でコンピューターオーディオを選べば、LiveTrak L-8で流したBGMが再生されます。

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制約:画面共有ができない

ということでうまくBGMは再生できましたが、一点大きな制約があります。それは同時に他の人が画面共有できないことです。例えば登壇者がスライドを共有している最中に、BGMを再生するなどはできません。

Zoomには複数人が同時に画面共有できる設定もあります。しかし、それをOnにしても、追加で画面共有を始めると↓のようなアラートが表示されてしまいました。

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音声共有中に、他の人が画面共有を始めた場合

これは中々に大きな制約です。少なくとも、普段のBGMポン出しとは感覚を変えなければいけません。BGMを再生できるシーンは大きく限られますし、また都度 音声共有の開始/終了もしなければいけません。

つまり結論としては、制約なしにBGMを再生できる方法はZoomにはないのではないかと思います。いつか公式でサポートしてくれるといいのですが。。

以上、ZoomのBGMポン出しの検証結果でした。とは言ってもまだ検証途中のため、特にWindows版などの最終結論はもう少々お待ちいただければと思います。Mac版についても、もう少し大人数でも試してみたいところです。

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